2026/8/13付で東洋経済オンラインに「「年金破綻論」はとっくに破綻しているのになぜ滅びない? 引退戦略のために知っておきたい日本の年金の”真実”」が掲載されている。拙著「リタイア・シフト」からの抜粋記事である。
「年金破綻論」はとっくに破綻しているのになぜ滅びない? 引退戦略のために知っておきたい日本の年金の”真実”
「年金は私たちの世代には支給されない」――多くの人が抱えるこの不安は本当に正しいのでしょうか。リタイアメント・アドバイザーの山崎俊輔氏は、40年以上語られる”年金破綻論”の誤りとその裏に潜む意図に迫ります。果たして私たちは何を信じるべきなのか?
「リタイア・シフト」を考えるとき、公的年金問題を無視することはできない。世界的にみても「年金受給開始年齢=引退年齢」であることは事実だからだ。日本でリタイア年齢が遅くなるとしたら、それは年金受給開始年齢引き上げによるものだろうか。
それはNOだ。65歳から標準的な受給開始年齢を引き上げる予定がないにもかかわらず、日本では65歳より長く働く人が増えている。60歳代後半男性に限れば3人に2人くらいが働いているので、もはや「年金がもらえないから働く」が公式ではないのだ。
ところが年金破たん論は消えることがない。破たん論を主張するとメリットのある層が存在するからだ。それは殿立場にある人たちか。破たん論の発言を聞くときは彼らの「ポジション」をまず確認したい。
そして「損得論」を追いやり、また未来のリタイア年齢は自然と変わることを考慮すればさらに、年金破たん論が意味を持たないことが分かるはずだ。約50年後(来年ではなく!)、高齢者の定義が75歳になったとすれば、今の高齢化比率とたいして変わりがないのだから、今維持できている年金制度は「リタイア・シフト」するだけで維持できることになるのだ。そしてその移行は自然に実現することになるだろう。



