2026/7/31付で関西経済連合会のWEBに「経験豊かなシニア人材の活躍が支える企業の持続的成長――大和ハウス工業」という記事が掲載されている。企業の取り組み事例を紹介するページだ。同社の高齢者雇用制度の概略は下記のようになっているという。
――シニア世代の活躍に向けた具体的な取り組み内容をお教えください。
まず定年に関しては、2013年度に65歳定年制を導入し、2022年度には役職定年制を廃止し、60歳以降も処遇を維持するよう制度変更を実施しました。さらに2025年度には選択定年制を導入し、全国職(転勤可能な従業員)については従業員自身が定年を65歳・67歳から選択できるようにしました。
また、定年後の嘱託再雇用の仕組みを整備し、2015年度に原則70歳まで勤務を継続できるアクティブ・エイジング制度を導入しました。ねらいは、労働力確保はもちろんですが、若手への技術・技能の伝承、それまで蓄積してきた人脈を生かして当社の利益に貢献してもらうことです。さらに、定年後のキャリアの方向性を示すことで、モチベーションを維持して働き続けてもらいたいと考えています。
2015年度のアクティブ・エイジング制度導入時、公的年金との関係等もふまえ、週4日勤務・月20万円と設定しましたが、2023年度に制度改訂を行いました。現業の技術職に関しては、現役時に近い働き方を継続できるコース(週5日勤務、給与は最大で月35万円)も設けました。

同社は65歳定年を先んじて取り組んできた企業として知られている。図のとおり2013年度には65歳定年に踏み切っているのだから相当早い。今は67歳定年(65歳定年との選択)、70歳までの継続雇用(70歳以降も可)と、国の努力義務をさらに上回る取り組みをしている。
アクティブ・エイジング制度を利用して、定年後も当社に残る社員の割合は、2024年度で57%です。
65歳を超えても6割弱の人材が活躍し続けているというのは素晴らしい数字だ。これは形式だけのシニア雇用制度ではなく、社員に本当に受け入られたということだろう。そして、社員の理解を求めるために会社も積極的な対話、対応をしているということでもある。
「リタイア・シフト」は中小企業から、と私はよく述べるが、元気で拡大を続ける大企業もまた、「リタイア・シフト」の最前線である。

