THE GOLD ONLINEの 「朝起きても行く場所がない」60歳元エリート、定年退職の翌日に気づいた“本当の老後不安” という記事がYahoo!ニュースに掲載されていた。
ケーススタディだが、「60歳で継続雇用はせずにリタイア」「経済的問題はない」にもかかわらず、リタイアしてみると何もやることがなく新たな老後不安に気がつかされた、というコラムだ。この登場人物は自分なりにやることをみつけていく。
「リタイア・シフト」の書籍中でも言及しているが、リタイアだけを目的とした早期リタイアは経済的に問題がなくてもあまりおすすめできない。仕事の日々も苦しいが、孤独のほうが私たちにとっては苦しいのだ。このケースなら65歳で普通にリタイアしたほうがよかっただろう。
とはいえ「リタイア・シフト」のもうひとつの側面として、企業サイドが継続雇用者の待遇を大きく下げている傾向があることが、結果としてやる気も能力もある人材の早期離職を招いている。この方の会社も記事を読む限りは、賃金を大幅ダウンし、つまらない仕事に割り振るような高齢期雇用制度を採用しているため、60歳リタイアを選んだと読める。
どちらが悪いかという問題でいえば、能力のある人材を無為に手放している企業に責任があるように思う。その企業においてもわが国全体の生産性としても、もったいないことである。

