「リタイア・シフト」書籍版発売記念として、書籍内容のダイジェストをお届けしよう。notebookLMを活用してポイント解説スライドを作ったのでそれを用いている。一部フォントがおかしいなどのエラーはご容赦を。
今回紹介するのは「リタイア・シフト」を「後ろ」だけではなく「前」に移す考え方だ。一般的にはリタイアを遅くすることがリタイア・シフトと捉えがちだが、必ずしもそう決まっているわけではない。むしろ、リタイアの自由を「早いリタイア」として位置づけることもできる。前後双方にシフトするのが「リタイア・シフト」の本質でもある。

経済的独立と早期リタイアを意味するFIREムーブメントが提唱されてずいぶん経つ。FIREとはFinancial Independence, Retire Earlyの略だが、「You’re FIRE!」といえば「お前はクビだ!」という意味なので、早期リタイアチャレンジにFIREの略語を当てたアメリカ人はなかなかセンスがある。といっても、1億円以上の資産を貯めて40歳代リタイアはなかなかハードルが高い。本書「リタイア・シフト」が提案するのは5年ないし10年、人より早くリタイアするようなイメージ、いわばリトルFIREである。これなら実現性が高まってくるからだ。

あなたがもし、NISAやiDeCoをフル活用していたら、60歳時点で相当の資産を確保している可能性がある。退職金を加えて、4000~6000万円の資産形成に成功するということは十分にありうる。そうなれば、あなたは60歳段階(あるいはもう少し早く)、リタイアの自由を手にすることを意味する。60歳時点で、会社がバカみたいな低賃金を提示してきたり、やる気も起きない業務内容しか示してこないなら、リタイアすればいいのだ。65歳で年金が出るまでお金に困るわけではないのだから。

ただし、年金を繰り上げて減額してもらわなければ60歳代前半をやりくりできない、というのなら、リトルFIREは回避した方がいいだろう。低賃金ならば、低アウトプットに徹して5年働けばいいのだ。
リトルFIREの注意点は、人より早い引退を、ムダな時間としないことだ。何もやることがないなら辞めないほうがまだいい。あなたにもし、「早期リタイアしてでもやりたいことがある」というなら、リトルFIREは素晴らしい人生の選択肢となってくるはずだ。早期リタイアしてからスタートしても何かをひとつ成し遂げるだけの時間はあるはずだ。人生100年時代なのだから。


